塾長ブログ

2025/06/04
中学生,子育ての言葉がけ,親の関わり方,声かけ・接し方,思春期,信頼関係の築き方

“うざい”と言われた後の親の正解対応とは?

【はじめに】


「もう“うざい”って言われちゃって…話す気も失せました」
「心配してるのに、どうしてあんな言い方するの…?」


思春期の子どもに「うざい」と言われて傷ついた経験、ありませんか?
実はこれ、多くの保護者が直面する“自立と葛藤のサイン”でもあります。


今回は、「うざい」と言われたときの親の正解対応と、その裏にある子どもの本音を、塾長としての実体験も踏まえてご紹介します。



【なぜ“うざい”と言うのか? 子どもの心の裏側】


✅ ①「心配=監視」と受け取ってしまう


親の「どうだった?」「宿題終わったの?」は、
子どもにとっては「見張られている」と感じられることがあります。


干渉されたくない気持ちと、心配してほしい気持ちの間で揺れているのが思春期の特徴です。



✅ ②「自分で決めたい」欲求が強まる時期


中学生は、「自分で決めたい」「認められたい」気持ちが強くなっていく時期。
そこで親が先回りして指示やアドバイスをすると、
“奪われた”と感じ、反発の言葉として「うざい」が出てくるのです。



【“うざい”と言われた時のNG対応3選】


❌ ①「何その言い方!誰に向かって言ってるの!?」と怒る


→感情をぶつけ返すと、対話の扉が完全に閉まってしまいます。



❌ ② 無視して距離を置く


→「もう知らない」と親がシャットアウトすると、子どもは「本当に見捨てられた」と感じることも。



❌ ③「そんなこと言う子は知らないよ!」と突き放す


→言葉に傷ついた気持ちは分かりますが、“関係性の切断”を示唆する言葉は逆効果です。



【“正解対応”は、この3ステップ】



● ① 一度スッと引いて、冷静になる


→まずは「それだけ今、いっぱいいっぱいなんだな」と受け止めましょう。
その場で言い返すのではなく、沈黙も“選択”として有効です。



● ② 感情ではなく“距離感”を調整する


→翌日や時間をおいて、「昨日はちょっと言いすぎたね」「大丈夫だった?」と
淡々と、でも見守っていることを伝えるのが効果的。



● ③ 「話したくなったら、いつでも聞くからね」と伝える


→子どもは、“関係は切れなかった”という安心感があって初めて心を開けます。
タイミングは子どもに任せ、親は静かな“待つ力”を持ちましょう。



【まとめ】


「うざい」は、思春期特有の“言葉の暴風”です。
その奥には、「認めてほしい」「そっとしてほしい」「でもわかってほしい」という
不器用なSOSが隠れていることも少なくありません。


✅ 正解対応まとめ

  1. 1.言い返さず、一歩引いて受け止める

  2. 2.親の存在は“変わらずにいること”が安心になる

  3. 3.「話したくなったら聞くよ」で関係性の“扉”を開けておく


“うざい”は拒絶ではなく、関わり方を変えてほしいというサイン。
大切なのは、“信頼は消えていない”と伝え続けることです。

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