学校を一つの社会としてとらえるCO₂排出量調査の取り組み
「学校から出るCO₂は、どれくらいあるのだろう?」
そんな問いかけをきっかけに、実際に生徒が学校のCO₂排出量を算定する探究プログラムが始まっています。
教室の電気やエアコン、給食、通学手段など…学校は一つの「小さな社会」です。
その活動の中で出ているCO₂を数値化し、環境問題を“自分ごと”として考える動きが広がっています。
1. 学校を「社会の縮図」としてとらえる
普段の授業や部活動、給食や掃除まで、学校生活は多くの資源やエネルギーによって支えられています。
CO₂排出量を算定することは、学校を一つの社会として見直す機会になります。
「電気をつけっぱなしにするとどうなるのか」
「給食の食材はどこから運ばれてきたのか」
こうした視点は、社会全体の環境問題を考える第一歩です。
2. SDGs学習と直結する取り組み
この活動は、国連のSDGs(持続可能な開発目標)ともつながっています。
特に
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・目標7:エネルギーをみんなに そしてクリーンに
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・目標13:気候変動に具体的な対策を
と深く関係しています。
数字として排出量を“見える化”することで、学びがより具体的になり、生徒自身の行動変容にもつながります。
3. 生徒が主体となる探究活動
CO₂の算定は、先生から答えを教わるのではなく、生徒が自ら調べ、計算し、考察します。
例えば、
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・教室の照明や空調の使用量を調べる
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・通学の交通手段ごとのCO₂を比較する
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・学校全体の排出量を数値化する
といった活動を通して、課題を自分で発見し、解決方法を考える探究学習が実現します。
4. 学びを行動につなげる
算定で終わらせるのではなく、そこから「どう減らせるか」を考えることが重要です。
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・節電や節水の工夫
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・食品ロスを減らす取り組み
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・通学方法の工夫
こうした小さな行動の積み重ねが、学校全体の環境負荷を減らすことにつながります。
まとめ
CO₂排出量を算定する取り組みは、学校を一つの社会として見直し、環境問題を“自分ごと”として考えるきっかけになります。
SDGsや探究学習とも直結し、生徒が主体的に学び、行動を起こす貴重な体験となるでしょう。
未来を守るのは、今学んでいる生徒たち自身です。
その第一歩として、学校から出るCO₂を見つめ直すことには大きな意味があります。