塾長ブログ

2025/08/06
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再生可能素材やバイオプラの今後 ~地球を守る新しい“ものづくり”のカタチ~

◆ プラスチック問題から生まれた“新しい素材”


私たちの生活の中には、プラスチックがあふれています。


  • ・ペットボトル

  • ・食品の容器

  • ・文房具やおもちゃ

  • ・ビニール袋


便利なプラスチックですが、自然に分解されにくく、海や土壌に残ってしまう“ごみ”になることが問題です。
そこで登場したのが、再生可能素材
バイオプラスチック(バイオプラ)という新しい選択肢です。



◆ バイオプラスチックって何?


バイオプラスチックとは、「植物などの再生可能な資源から作られたプラスチック」のことです。たとえば、


  • ・サトウキビ

  • ・トウモロコシ

  • ・ジャガイモのデンプン


などからつくられるバイオプラがあります。


ポイントは2つ!

  1. 1.石油を使わず、植物から作るので地球にやさしい

  2. 2.一部のバイオプラは、自然に分解される(=生分解性)



◆ すべてのバイオプラが“エコ”とは限らない?


でも、ここで注意が必要です。
「バイオ」とついていても、すべてが自然に帰るわけではありません。


  • ・植物から作っていても、分解されないタイプもある

  • ・焼却すればCO₂は出る

  • ・生分解性でも条件が整わないと分解が進まない(例:高温のコンポスト施設など)


つまり、正しく使わないとエコにならないということもあります。



◆ 再生可能素材の注目例


今、注目されている素材をいくつか紹介します。

素材 特徴 使われているもの
PLA(ポリ乳酸) トウモロコシなどが原料、生分解性あり スプーン、ストロー、容器など
バガス サトウキビの絞りかす。土に戻る 弁当容器、紙皿など
セルロース系素材 木や紙が原料。リサイクル可 包装フィルム、レジ袋など
海藻素材 水に溶ける、口に入れても安全 食品フィルム、カプセルなど


◆ バイオプラのこれから


日本でも多くの企業や自治体が、バイオプラや再生可能素材に注目しています。


  • ・コンビニやスーパーで、スプーンやフォークが木やバイオプラに

  • ・一部の学校給食でも、バガス製のトレーを導入

  • ・お菓子の包装が紙やセルロース系に


今後はさらに、


  • ・ごみ処理コストの削減

  • ・海洋汚染の防止

  • ・CO₂排出の削減


といった面での効果が期待されています。



◆ 私たちにできること


再生可能素材を選ぶだけでなく、


  • ・長く使えるものを選ぶ

  • ・捨てる前に「リサイクルできるかな?」と考える

  • ・ごみをできるだけ出さない工夫をする


という意識が、地球を守る第一歩になります。



◆ 自由研究にもおすすめ!


このテーマは、自由研究にもぴったりです!


  • ・バイオプラと普通のプラスチックの燃焼実験

  • ・コンビニ商品のパッケージ素材の調査

  • ・家庭ごみの中でどれくらいが再生可能素材か調べる


身近な素材を調べることで、科学的な視点と環境への意識が自然と育ちます。



◆ おわりに


便利な生活と、地球を守る工夫。
この2つを両立させるために、「再生可能素材」や「バイオプラ」は欠かせないキーワードです。


これからの未来を生きる私たちだからこそ、
“選ぶ力”と“考える力”を育てていきましょう!

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