再生可能素材やバイオプラの今後 ~地球を守る新しい“ものづくり”のカタチ~
◆ プラスチック問題から生まれた“新しい素材”
私たちの生活の中には、プラスチックがあふれています。
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・ペットボトル
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・食品の容器
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・文房具やおもちゃ
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・ビニール袋
便利なプラスチックですが、自然に分解されにくく、海や土壌に残ってしまう“ごみ”になることが問題です。
そこで登場したのが、再生可能素材やバイオプラスチック(バイオプラ)という新しい選択肢です。
◆ バイオプラスチックって何?
バイオプラスチックとは、「植物などの再生可能な資源から作られたプラスチック」のことです。たとえば、
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・サトウキビ
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・トウモロコシ
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・ジャガイモのデンプン
などからつくられるバイオプラがあります。
ポイントは2つ!
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1.石油を使わず、植物から作るので地球にやさしい
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2.一部のバイオプラは、自然に分解される(=生分解性)
◆ すべてのバイオプラが“エコ”とは限らない?
でも、ここで注意が必要です。
「バイオ」とついていても、すべてが自然に帰るわけではありません。
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・植物から作っていても、分解されないタイプもある
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・焼却すればCO₂は出る
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・生分解性でも条件が整わないと分解が進まない(例:高温のコンポスト施設など)
つまり、正しく使わないとエコにならないということもあります。
◆ 再生可能素材の注目例
今、注目されている素材をいくつか紹介します。
素材 | 特徴 | 使われているもの |
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PLA(ポリ乳酸) | トウモロコシなどが原料、生分解性あり | スプーン、ストロー、容器など |
バガス | サトウキビの絞りかす。土に戻る | 弁当容器、紙皿など |
セルロース系素材 | 木や紙が原料。リサイクル可 | 包装フィルム、レジ袋など |
海藻素材 | 水に溶ける、口に入れても安全 | 食品フィルム、カプセルなど |
◆ バイオプラのこれから
日本でも多くの企業や自治体が、バイオプラや再生可能素材に注目しています。
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・コンビニやスーパーで、スプーンやフォークが木やバイオプラに
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・一部の学校給食でも、バガス製のトレーを導入
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・お菓子の包装が紙やセルロース系に
今後はさらに、
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・ごみ処理コストの削減
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・海洋汚染の防止
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・CO₂排出の削減
といった面での効果が期待されています。
◆ 私たちにできること
再生可能素材を選ぶだけでなく、
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・長く使えるものを選ぶ
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・捨てる前に「リサイクルできるかな?」と考える
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・ごみをできるだけ出さない工夫をする
という意識が、地球を守る第一歩になります。
◆ 自由研究にもおすすめ!
このテーマは、自由研究にもぴったりです!
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・バイオプラと普通のプラスチックの燃焼実験
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・コンビニ商品のパッケージ素材の調査
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・家庭ごみの中でどれくらいが再生可能素材か調べる
身近な素材を調べることで、科学的な視点と環境への意識が自然と育ちます。
◆ おわりに
便利な生活と、地球を守る工夫。
この2つを両立させるために、「再生可能素材」や「バイオプラ」は欠かせないキーワードです。
これからの未来を生きる私たちだからこそ、
“選ぶ力”と“考える力”を育てていきましょう!